木製ヤマハ玄関ドアの塗装失敗を直した施工例|他社施工の再塗装

木製玄関ドアの塗装は、見た目以上に難しい塗装です。このページでは、外壁塗装の業者さんが塗ったヤマハ製の木製玄関ドアを、塗装からわずか一週間後にご依頼をいただき、私たち専門の職人が直した施工例をご紹介します。

外壁塗装のついでに頼んだ玄関ドア塗装が失敗に

「玄関ドアもできます」と言われて任せた結果

お客様は、外壁塗装を業者さんに依頼されていました。工事の最後に「玄関ドアの塗装もできますか」と尋ねたところ、「できます」と自信のある返事があり、安心してお任せになったそうです。

一般のお客様にとって、塗装屋さんなら誰でも木製玄関ドアを塗れるのか、それとも専門の技術が必要なのかを見分けるのは、とても難しいことです。「塗装屋さんなら誰でもできる」という考えは、昔から根強くあります。

ご家族が「家に帰るのが憂鬱になる」と感じたドア

仕上がったドアを見て、お客様ご自身もがっかりされていました。夕方に帰宅された息子さんは、ドアを見て「この扉を見るだけで、家に帰るのが憂鬱になる。なんとかならないか」とお父様に話されたそうです。ご家族のどなたが見ても、同じご意見でした。

ある日、弊社にメールとその直後にお電話も頂きました。文面からも、お電話の声からも、お客様がどれほど困っていらっしゃるかが伝わってきました。

他社が塗装した直後のヤマハ製木製両開き玄関ドア全体

他社が塗装した後のドア全体です。遠くから見ると、それほど悪くは見えません。しかし、木目はほとんど見えず、近づくほど問題がはっきりしてきます。

近づくほど分かる、他社施工の問題点

現地でドアを確認すると、相性の合わない塗料を塗り、うまくいかないためにまた別の塗料を重ねる、ということを何度も繰り返した跡がありました。さらに、研磨も粗く、ドアの表面はデコボコの状態でした。

塗料の垂れ・ゴミの塗り込み・色ムラ

塗料の垂れとゴミが塗り込まれた木製玄関ドアの溝部分
色ムラとキズが目立つ木製玄関ドアの下部と蝶番まわり

左の画像は、パネルの縁の溝の部分です。表面にゴミやブツブツが塗り込まれ、塗料が垂れて盛り上がっています。右の画像は、ドアの下の角、蝶番の近くです。色がまだらになり、キズも目立ちます。

塗料のハジキと、薬品で浮いた小口

塗料が弾かれて小さな穴が広がった木製玄関ドアの縦框
薬品の影響で塗膜が浮いた木製玄関ドアの小口を職人が指で示している様子

左の画像では、塗料が弾かれて、小さな穴やブツブツが全体に広がっています。右の画像で職人の指が示しているのは、ガラス横の細い面(小口)です。以前の塗装で使われた薬品の影響で、本来塗装していない部分まで塗膜が浮き、剥がれていました。

塗り重ねた塗料をすべて落とす作業

木製玄関ドアの塗装は、失敗した後に直す方が、何倍も手間がかかります。既存の塗料をすべてきれいに落とし、傷んだ下地を、時間をかけて元の状態に戻さなければなりません。

弊社は、透明度が高く、木目がくっきりと見える仕上がりを心がけています。そのため、仕上がりに響かない下地まで、しっかり戻すことが欠かせません。

薬品をかけるとボンドのように垂れる塗膜

他社が塗り重ねた塗膜がボンドのように垂れる様子を青い手袋で落としている作業

青い手袋が写っている画像は、他社が塗り重ねた、何層もの相性の合わない塗膜を落としている最中です。塗ってから日が浅い塗料だったため、薬品をかけるとボンドのようにベトベトになって下へ垂れていきます。ヘラですくおうとしても、ヘラにくっついて離れません。長年この仕事をしてきましたが、このような状態の塗膜を見たのは初めてでした。

相性の合わない塗料を重ねると、いつまでも乾かない状態になり、直す側はさらに大変になります。

機械を使わず、職人の手で削り直す

他社の塗膜をすべて落として研磨を終えた木製両開き玄関ドア
職人が手作業の紙やすりで削り落としたちり取りいっぱいの削り粉

以前の施工では、サンダーで強く削られたらしく、ドアの木地がデコボコにえぐられていました。

ドアのデコボコがあまりにもひどかったため、私たちは機械を使わず、職人の手で紙やすりをかけて、表面を滑らかに整えました。職人二人が朝から夕方まで、丸一日かけて削り続けた結果が、右の画像のちり取りいっぱいの削り粉です。とても重い作業ですが、木の状態を指先で確かめながら進める手作業に勝るものはありません。

ドアは高さ2.6メートルの両開きです。これほど大きなドアの表面を、本当に平らに戻せるのか、私たち職人も悩みながらの作業でした。

塗料を落とす作業と研磨に2日間、さらに塗装に最低2日間。現場での作業は、合わせて4〜5日にわたりました。お客様のご希望の色合いや艶を細かく伺ってから、塗装に入りました。(作業の詳しい工程は、企業秘密とさせていただきます。)

木目が透けて映り込む仕上がりへ

溝もパネルも、鏡のように滑らかに

仕上げ後に景色が映り込むヤマハ製木製玄関ドアのパネル部分
塗装の垂れがなくなり滑らかになった木製玄関ドアの溝部分

仕上げ後のドアの表面には、空や家、木々の景色が鏡のように映り込みます。それでいて、塗膜の奥には木目がきちんと透けて見えます。右の画像は、直す前に塗料が垂れてブツブツだった溝の部分です。すっきりと滑らかになりました。

直す前と同じ場所を比べてご覧ください

色ムラが消え木目が見えるようになった木製玄関ドアの下部と蝶番まわり
取っ手と鍵まわりまで平らに仕上げたヤマハ製木製玄関ドア

左の画像は、上でご紹介した「色ムラとキズが目立つドアの下の角」と同じ場所です。まだらだった部分が、木目のはっきり見える、艶のある表面に戻りました。右の画像は取っ手と鍵の近くです。景色がくっきり映り込むことで、表面が平らに戻ったことがお分かりいただけると思います。

塗装失敗を直して木目がよみがえったヤマハ製木製両開き玄関ドアを斜めから見た仕上がり

斜めから見た仕上がりです。木目の流れ、深みのある色合い、パネルの立体感がはっきりと見えるようになりました。

仕上がり:直す前と同じ正面から

ヤマハ製木製両開き玄関ドアの塗装失敗を直した後の正面からの仕上がり

最後に、ページの最初の画像と同じ正面から撮った仕上がりです。赤く塗りつぶされて木目の見えなかったドアが、木目の透ける深い色合いによみがえりました。正面から撮ると、昼間の光がそのまま映り込みます。これは、デコボコだった表面が、光をまっすぐ映すほど平らに戻った証拠でもあります。

お客様には大変喜んでいただけました。一方で、あまりにも体に負担の大きい工事だったため、私たち職人は現場から帰った後、一週間ほど体が思うように動きませんでした。それほど、全力を注いだ工事でした。

木製玄関ドアの塗装は、専門の職人にご相談ください

木製玄関ドアの塗装は、木の性質、塗料同士の相性、下地の整え方を知らなければ、きれいに仕上げることはできません。一度失敗すると、直すには何倍もの時間と手間がかかり、ドアそのものを傷めてしまうこともあります。

外壁塗装などのついでに玄関ドアの塗装を頼まれる場合は、その業者さんに木製玄関ドアの施工例があるか、どのような手順で塗るのかを、事前に確かめることをおすすめします。私たちは、同じような思いをされるお客様が一人でも減るよう、日頃から注意を呼びかけています。

ご覧いただき、誠にありがとうございました。

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