海外高級木材を使用した特注木製玄関ドア再塗装|20年に一度出会える程の希少素材でした
今回ご紹介する木製玄関ドアは、海外から輸入された高級木材を使用し、日本国内で職人によって製作された特注品でした。
職人歴45年の私でも、20年に一度出会えるかどうかと思える程の希少素材です。
一般的な木材とは異なる深い木目と独特の表情を持ち、その価値を最大限に引き出すため丁寧に再塗装を行いました。
海外高級木材を使用した特注木製玄関ドアの状態

施工前(Before)

施工前(左側は子ドア)の(Before)
まず感じたのは、「素材そのものの格の違い」です。木目の深さ、硬質感、独特な赤褐色の表情、そして光の吸い込み方。一般的な木材とは明らかに違う雰囲気を放っていました。
家具塗装も長年行っている私達ですが、ここまで独特な素材はなかなか出会えるものではありません。個人的な見解にはなりますが、ローズウッド系ではないかと感じる程、非常に高級感のある素材でした。おそらく、日本の景気が非常に良かった時代に、海外から輸入された高級木材を使用し、日本国内で丁寧に製作された特注玄関ドアではないかと思われます。。
今回も木材は、一般な木製玄関ドアではなかなか見られない程、美しい杢目を持っていました。
光の当たり方によって表情を変える独特な深み。長年木材を扱ってきた私達でも、思わず見入ってしまう程存在感がありました。


木材同士の隙間が広がると、そこから雨水が侵入し、内部腐食の原因となります。
木製玄関ドアは見た目だけではなく、内部へ水分を侵入させない事も非常に重要です。
油系塗料による影響 と危険性

さらに気になったのは、以前使用された油系塗料の浸透状態でした。
木製玄関ドアにおいて、塗料の選択は非常に重要です。
知識不足のまま油系塗料を塗ってしまうと、木材内部へ油分が浸透し、その後のメンテナンスが極めて困難になる場合があります。
特に柔らかい素材の場合、内部まで油が入り込んでしまうと、どれだけ経験豊富な職人でも完全な修復が難しくなるケースもあります。
手作業による研磨・下地調整


工事期間は5日間。
親子ドアでここまで時間を要するのは珍しいケースですが、それだけ手間と神経を使う作業でした。
特に大変だったのは、装飾部分やフレーム内部の研磨作業です。
機械だけでは届かない細かな部分は、全て人の手でペーパー掛けを行いました。
柔らかい人間の手で、一つ一つ丁寧に木目を確認しながら、内部の古い塗膜や傷んだ部分を整えていきます。

この作業は想像以上に体力を使い、手の痛みが数日続く程ですが、木目を潰さず、美しく仕上げるためには欠かせない工程です。
完成後|本来の美しい木目が蘇りました

はドアノッカーのフレームの仕上げ画像になります。可能な限り金属部分を取り外して施工を行います。

左ドア(子ドア)の仕上げ画像です(施工前は油がドアの表面でも確認できましたが、今は綺麗にさっぱりした状態で、新品同様に蘇りました^^
昔の玄関ドアには、現在のインターホンとは違い、訪問者が金属製のノッカーを使って来客を知らせる文化がありました。
そのため、当時の玄関ドアには、真鍮系など重厚感のある金物が多く使用されています。
木製玄関ドアだけ綺麗にしても、その金物がくすんだままでは、本来の高級感は戻りません。
木部塗装後には金物も時間をかけて磨き上げ、当時の美しい雰囲気を取り戻していきます。
親扉だけではなく、子扉や細かな装飾部分まで丁寧に仕上げる事で、玄関全体の重厚感と統一感が生まれます。
木目、色合い、光沢感。
全てのバランスを整えながら、施工を行いました。
美しく蘇った杢目

20年に一度出会えるかどうか。
それ程の価値を持つ素材だったと思います。
良い作品を作るには、時間も手間も必要です。
しかし、本当に素晴らしい素材に出会った時、私達職人は、その価値を最大限に引き出したいと思ってしまいます。
楽をして、本当に良い作品は生まれません。
最後の特別画像

今回の玄関ドアは、東京ホームペイントにとっても忘れることのできない特別な作品となりました。
本当に価値のある素材。
本当に難しい施工
そして、本当に美しい仕上がり。
木製玄関ドア塗装は、単に色を塗る仕事ではありません。
素材を理解し、木材を守り、その価値を未来へ繋いでいく仕事だと、私達は考えています。
木製玄関ドアの再塗装や修理でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。素材や状態に合わせた最適な施工方法をご提案いたします。